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転移性脳腫瘍「今後どのように治療方針を選択していいかわからない。」
公開日:2015年02月27日
- プロフィール
- 39 歳 男性 転移性脳腫瘍 3年前に直腸に近い大腸が(直腸がん) 今年6月に肺がんに転移、今年9月に転移性脳腫瘍
- 相談内容
- 今後どのように治療方針を選択していいかわからない。
転移性脳腫瘍になった時点で一般的には
予後不良されてますが、末期なのでしょうか?
先生は余命の話などされません。
現在の症状は手の震え、たまに頭痛、たちくらみ、手のしびれがあるくらいです。
全身症状指標(パフォーマンスステータス0~4)
パフォーマンスステータス1・・・軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできる。例えば軽い家事、事務など。
痛みの状態(フェイススケール0~5)
フェイス2・・・軽度の痛みがあり、少し辛い。
現在の治療内容
3年前に大腸がん(直腸がん)→開腹手術→人工肛門→人工肛門閉鎖※抗がん剤治療
6月に肺がんに転移→癌2か所切除手術
9月に転移性脳腫瘍→右2つ(3.5mm、2.5mm)左1つ(2.5mm)合計3つの癌
9月末に(2週間)全脳照射放射線治療
現在 右1つの大きい腫瘍が徐々に大きくなり、左右1つづつの腫瘍は放射線の効果で徐々に小さくなっている状態
主治医の説明
大きくなっている腫瘍をとるにはかなりのリスクを覚悟しなければならない。(癌が血管に絡み付いているため) 半身不随など、今の状態より悪くなる可能性がある。 今の状態を保って、放射線が効き、小さくなるか、効かずにさらに大きくなっていくかもしれない。 どうするかは、他の医師と相談してまた連絡するとのこと。※患者様の相談内容はWEB問診票から一部抜粋しております。
医師からの回答
- 総合癌診断医師
- 脳転移の場合には、転移をした脳腫瘍のみに、限局した放射線を照射する場合と、脳全体に放射線を照射する場合とがあります。今回の場合には、複数の脳転移病変が存在することから、他にも、小さな転移が存在している可能性があるため全脳照射を行っているものと考えられます。 現状での治療は、放射線治療と抗がん剤治療とが主な治療法になります。 現在の状態は病期的には、ⅳ期に当たりますが、予後については治療の効果があった場合と治療効果が得られなかった場合とで大きく異なります。 副作用の少ない治療法としては、他に、免疫療法がありますが、今回のような場合に効果があるのかについてのはっきりとしたデーターはありません。 予後については、遠慮をせずに、主治医に直接聞いてみるのがよいと思います。 詳しくは医師の診察で直接ご相談ください。(森山先生)
- 放射線治療医
- 脳転移に対する放射線治療ですが全脳照射をした後でも追加で局所治療が可能な場合もあります。ガンマナイフやサイバーナイフですが具体的に今の状況で可能かどうかはわかりませんので詳しくは医師の診察で直接ご相談ください。(柏原先生)
※ドクターはWEB問診票に書かれた情報の範囲内で回答しており、実際の診断には直接の診察が必要です。